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DAYS

第15章 SUPER LOVE SONG A×S




A side



知ってたんだ。

翔ちゃんが、求めてるってこと。


だってあからさまに
物欲しそうな顔してるんだもん。



そんな顔を見てたらね、

「あー。俺のこと、好きでいて
くれてるんだなぁ。」

って安心できた。


もちろん、俺も欲しいよ?
翔ちゃんのこと。

当たり前じゃん。

だって好きなんだもん。
どうしようもないくらい、
本気で好きなんだもん。



だけど、
それ以上に翔ちゃんの事を大事にしたい。

もっといっぱい翔ちゃんの事を知ってから
繋がりたいっていうか…。


そういう体の関係なしで、
翔ちゃんをまだまだ知っていきたいから。








なーんて。

怖いんだよ、結局は。

逃げてるんだよな。


翔ちゃんのことを全部受け入れる
覚悟は出来てるつもり。

なんだけど。


怖いのはそこじゃないんだ。


俺、今でも凄い翔ちゃんのこと
好きなんだよ?

繋がって、全部が俺のものになったら
俺、どうなるの?


絶対に暴走する自信がある。


翔ちゃんの周りにあるもの
全部に嫉妬しちゃいそうで。

そんなのしんどいでしょ?翔ちゃん。
重たいでしょ?


翔ちゃんを潰すようなことを
したくない。


全部が俺のものになったら、
翔ちゃんの未来まで潰れそうで怖い。



だから、手も繋いでない。
キスもしてない。
もちろんそれ以上のことも。







泊まっていった日から、
だいぶ時間が経ってた。


「翔ちゃんに会えるー♡」

ウキウキるんるんで歩く
楽屋までの道。



「おはよー!」

って挨拶しようとしたら
中から楽しそうな声。



翔ちゃんと…松潤?


楽屋のドアをそっと開けて
覗くと、松潤の額に手を当ててる
翔ちゃんと、真っ赤な顔してる松潤。



翔ちゃん、分かってるの?

分かってないよね。
何で松潤が、そんなに顔を赤くしてるか。



楽屋から少し離れた所の壁に
もたれかかって、ため息をつく。


そしたら、猛スピードで楽屋を
飛び出す松潤。

さっきよりも、顔が赤くなってるし。





楽屋に入れば、何にもない顔で
挨拶してくる翔ちゃん。



どうしろってんだ。

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