
DAYS
第15章 SUPER LOVE SONG A×S
「相葉さん?」
ニノの冷たーい視線が突き刺さる。
「あんた、何したのよ。」
「…別に。」
「別に、じゃないでしょ。
何も無くて翔さんが泣くことなんて
あります?」
正論を言われて、言葉がぐっと詰まる。
「ないけど…。」
「でしょ?
もぉ…。何やってんですか。」
珍しくゲームもせずに
俺の話を聞いてくれてる。
何だかんだ、ニノは優しい。
翔ちゃんと俺の関係は、
メンバーには話していない。
ニノには速攻バレたけど。
だから、色々と話を聞いてくれる。
言葉は厳しいけど
言ってることは正しいから、
本当に助けてもらってる。
俺が座ってる机の反対側に座って、
頬杖をついて俺を見てる。
「何したの?」
「実はー…」
重い口を何とか開いて、
ポツポツと話し始めた。
「何やってんのよ。」
「すみません。」
全てを話し終わったあと、
盛大なニノのため息が響く楽屋。
「潤くんもいないと思ってたら
それでだったのか。」
「うん。
どうしよう…。」
「すぐに追いかけるべきだと
思うけど?」
「…うん。」
「すっきりしてないみたいだね。」
追っかけなきゃいけないのは
よく分かってる。
「まぁ、相葉さんの気持ちも
分かるよ。」
「え?」
「ヤキモチ妬く、とかさ。
全部俺のものにしたいよ…。」
「あー…。」
ニノの顔を見ると、
いつになく切ない顔をしてて。
すごく儚げて、
それでいて綺麗だった。
その横顔に、
「ニノ。」
って思わず声をかけたら、
はっとした様子で、
「どうしたの?」
って聞いてくる。
「大丈夫?」
「え?」
「何か…寂しそうっていうか。」
触れちゃいけない気がして
小声になってしまう。
そんなか細い俺の声に、
ニノはふふって笑って
「今のあなたが言えることじゃ
ないでしょうよ。」
「うっ。」
「それより。
ほら、翔さんのところに
行っておいで。」
「うん。ありがと。」
ひらひらと手を振り見送られて
楽屋を飛び出した。
