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第22章 2人のBirthday M×S





「潤…。」


甘ったるい声が俺を呼ぶ。


嫌な気分になるような声じゃない。

それどころか、もっと煽られる。
絶頂へのスパイスだから。



翔のぷっくりとした唇を舐めて、
口を割って舌を中に入れれば、


「ん…ふっ。じゅ…んんっ。」



吐息が伝わる。

密着した肌から、鼓動が伝わる。

触れ合う場所から、熱が伝わる。

翔の全部から、愛が伝わる。


これが愛なんだ。



唇を離せば、


「はっ…はぁ、潤。」


瞳をとろんとさせて、
俺の方を見てる。


まんまるの瞳の中に映る俺。

これって、幸せだと思う。



額に、
鼻に、
首筋にもキスを落とす。


その度に、

「あっ、ひゃぁ…っ。」


ビクッと反応する体。


「翔は、これで感じるもんね。」
「や、やだぁっ。」


涙目になりながら言ってるけどさ。



「翔は、変態だね。」
「潤が変態にしたの!」


顔を真っ赤にして抗議してる。


まぁ、確かに…。


「それは…はい。」
「潤が変態なんじゃん!」
「否定出来ません。

でも、翔がエロいのが悪い」
「なっ!」


口をぱくぱくさせてる。


魚?


「面白い顔になってるよ…ぷっ。」
「だって、潤がそんな事言うからっ!」


俺の胸をぽかぽかと叩きながら
訴えてきてるけど…


「翔は何しても可愛いいね。」
「も、やだ…。」


そう言って、俺の腕の中から
出て行こうとする。


だけど、そうはさせない。

さっきよりも腕に力を込める。


「ちょ、やめて!」
「やだ。離したくない。」
「子供みたいな事言うなよ。」
「だって、俺が1番年下だもん。」


今だけ、末っ子の特権を使ってやる。


「やめてよ。」
「だって翔、可愛いんだもん。」
「可愛いくないよ。」
「可愛いい。

好きだよ。」
「知ってる。」


冷めた反応に、ちょっとムカっとする。



「何で好きって返してくんないの?」
「可愛いいのついでに言われた
好き、なんて言われても嬉しくない。」
「ちょ…。」


俺の腕を振り切って、
翔はベッドから出てく。





不謹慎だけど



そんな翔も可愛いいんだ。

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