DAYS
第22章 2人のBirthday M×S
ごめんなさい。
ありがとう。
好きだよ。
こんなの、子供の頃ならいくらでも
言えたのに。
簡単だった事ほど
どんどん難しくなっていく。
「いきなり来ちゃってごめんね。」
「いいよ、翔ちゃん。」
「ちょ、俺の家なんだけど。」
「いいじゃん。
もう半分俺の家じゃん。」
「え、何か嬉しい。
かずなりーー♡♡」
デレデレした顔で、ニノに
抱きつこうとしてる相葉くん。
まぁ、肘入れられてるけど。
「本当にありがと!」
「うん。気を付けてねー。」
「送らなくて大丈夫?」
相葉くんが、お腹を擦りながら
聞いてくれる。
ご愁傷さまです。
「大丈夫だよ、ありがとう。」
「ごめんね、何のおもてなしも
出来なくって。」
「だから、お前が言うなってば。」
じゃれ合ってる2人が
可愛くて。
微笑ましくて。
思わずくすっと笑ったら、
「あ、翔ちゃんが笑った。」
「相葉さんのせいですよ。」
「あれ、ニノ。
まぁーくん、って呼ばないの?」
悪ノリしてやれば、
やっぱり顔を赤くしてるし。
相葉くんも、
「ほんとだ。
いっつもまぁーくん♡♡って
呼んでくれるのになぁ…。」
「ちょ、相葉さんまでー…っ」
「まだ相葉さんって言うの?」
「ちょ、やーめーろーよ!」
相葉くんの腕にがっちり
ホールドされて、もがいてる。
…いいな。
「何がいいの?」
「へっ!?」
「いや、独り言言ってたから。」
「嘘!」
声、漏れてたの!?
めっちゃ恥ずかしいじゃん…。
「翔ちゃんもハグしたいの?
仕方ないなぁー。」
俺に手を広げて、おいでって
してるけど、
「まぁーくんのバカっ!」
「あ、かずなりっ!」
「翔ちゃんも!
まぁーくんは俺のだからね!」
それだけいいと残すと、
スタスタと寝室の方に消えていった。
残ったのは、
玄関に俺と相葉くん。
「…じゃあ、気をつけてね。」
「うん。相葉くんもね。」
「あ…あはっ。」
顔を引き攣らせてる相葉くんに
見送られて玄関を出る。
俺も帰らないと。
愛しい人のところへ。