
DAYS
第24章 じゃなくって A×N
N side
「え、どうしよ。
相葉さん?相葉さん!」
相葉さんの首筋に手を当てると、
「あっつ。
翔さん。何か持ってない?」
「何かって言われても、
アバウトすぎんだろ。」
「体温計は?」
「さすがに持ってないー…
いや、あるわ。」
ごちゃごちゃしたカバンの中から、
翔さんが取り出したのは体温計。
いつも物がいっぱいのカバンに
文句言ってごめん、翔さん。
「相葉さん、ごめんね。」
一応そう断って、相葉さんの着ている
シャツのボタンをいくつか外すと、
体温計を挟む。
「わ、熱上がってるよ。」
「何度?」
「9度超えてる。」
「まっずいなぁ…。
早くマネージャー来てくれないと。」
翔さんの声は聞こえてくるけど、
それどころじゃなくて。
昨日、体調悪かったの?
それで俺と飲むのを断ったの?
はぁはぁ、と苦しそうに
荒い呼吸を繰り返してる相葉さん。
少しでも楽になってほしくて、
相葉さんの手を握った。
汗を浮かべた額を、タオルで拭き取る。
相葉さんの顔をよく見ると、
目の下にクマが出来てた。
…もしかして、寝てないの?昨日。
「翔ちゃんのとこに行けば?
それともリーダーのとこ?
松潤のとこ?」
相葉さんに言われた言葉ばっかりを
気にしてたけど、今思い返せば、
相葉さんの顔、
すごく苦しそうだった。
優しい相葉さんの事だから、
きっと自分のことを責めたと思う。
自分に責任感じて、
眠れなくて…。
それで熱…は出ないよな。
いくら体が少し弱くても、
そこまでやわじゃないし。
だけど、どう考えたって、
俺のせいであるのは明らかで。
「ごめん…。」
こんな時にしか素直になれなくてごめん。
ちゃんと言いたいのに、
逃げてばっかりでごめん。
しばらくすると、大慌てで
リーダーと松潤が帰ってきた。
マネージャーは、すぐに病院を
手配してくれて。
スタッフさんと話した結果、
4人で撮れるところだけとるって
ことになったけど…
頭は相葉さんでいっぱいだった。
