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DAYS

第24章 じゃなくって A×N








「…へ。」


驚いてるのは、俺だけだった。


楽屋でたった1人だけ。



「…何でいるの?」
「いちゃまずいの?」
「いや、そうじゃなくってー…。」



え?何でここにいるの?

だって、病院にいるんじゃ…。


え?え?え?



「じゃあ、俺は外に出てます。」
「あ、ごめんね。
ありがと。」
「いえ。」


マネージャーが楽屋を出ていった。


何だか体に上手く力が入らなくって、
床に座り込んだ。



「え、にの?」
「何で?熱は?病院じゃないの?」
「違うよ。
マネージャーと、メンバーの
みんなに協力してもらったの。」
「え?」


みんなの顔を見ると、
大野さんも、松潤も、翔さんも。

みんなニコニコした顔で俺を見てる。




「どういうこと?」
「熱があったのは、
本当だったんだけど…。

まぁ、倒れたのは熱のせいって
いうよりか…。

ま、いいや。

病院に行って、点滴を打って
もらったら元気になっちゃって。」
「何で黙ってたの?」

「…にのの気持ちが知りたくって…。

回りくどいことしてごめん。


自分の気持ちには、自信があった。

だけど、どうしてもにのの気持ちに
自信がなくて…。
どうしても踏み出せなくって、
それで…。」



あ。


今気が付いた。


もしかして。


もしかしなくても、
俺たちって同じ気持ちじゃないかって。


「相葉さん。ごめんなさい。」
「え?」
「俺、勇気が無くて、
傷つきたくなくて、逃げて…。

相葉さんにひどい事言わせちゃって。
本当にごめんなさい。」
「謝んないでよ!
俺も…ひどい事言ってごめん。

昨日は何で自分があんな事
言ったのか、分からなかった。
モヤモヤの正体も。

だけど、やっと分かった。


あのね、俺、にのの事がー…」

「俺、相葉さんが好き。」
「うん、好き。


…え?へ?」


ばっと、顔を上げた相葉さん。

頓狂とした顔をしてる。



ずっと俺からって決めてたんだ。



こんな大事なとこ、
相葉さんに何て言わしてやんない。

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