DAYS
第25章 with YOU M×N
M side
「もー、ほんっとありえない。」
「すいません…。」
「なんで廊下でしちゃうかなぁ…。」
ベッドにだるそうに寝転んでる和。
そのベッドのわきで、
正座をしてる俺。
ぐちぐちと言う和の小言を
じーっと聞いてる。
もう結構な時間こんな感じだから、
足が…しびれてきた。
「寝室まであとちょっとだったのに、
なんで潤はー…」
「…すいません。
でも和だって、欲しかったくせに…。」
「何か言った?」
「いえ。」
もうこうなったら、仕方ない。
最終手段だ。
「本当に潤は、何であんなとこでー…」
「ごめん…。そうだよね。
和は俺に触れられたくなかったん
だもんね…。」
「え?いや、え、あの、違う!」
「そっか…。ごめん。
ちょっと、俺頭冷やしてくるから…。」
そういうと、途端に慌て出す和。
こうでもしないと、和は俺の話を
聞いてくれないだろうから。
これも長い間一緒にいて
学んだこと。
反省してる風で、俯いて
寝室を出ようと立ち上がろうとしたら、
「やだ!」
「ぅわっ!」
すごい勢いで抱きつかれて。
おまけに足が痺れてるもんだから、
バランスがとれなくて
「わぁ!」
そのまま2人で、ベッドにダイブした。
「ごめん、和。大丈夫?
腰、大丈夫?」
「…ダイジョウブ。」
片言になっちゃってるのに…。
すぐに無理するのが、
俺の恋人の悪いクセ。
「ごめん…。
寝室まで我慢出来なかった。
俺、サイテーだよね…。」
「ううん。違うの。
だって、俺も欲しかったんだもん…。」
消え入りそうな声。
俺にだけ聞こえる声で和がいう。
うん。知ってる。
だって和、すごく積極的だったから。
でも言わない。
俺の彼女は照れ屋さんだから。
寝転がって、腕を伸ばすと
その隙間にすっと収まる。
この感じが好き。
堪らなく愛おしくなる。
「好きだよ…。」
心の声は、うっかりリアルにも
聞こえてたみたいで。
「ばぁぁか。
俺は大好き。」
-end-