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DAYS

第27章 時計じかけのアンブレラ Ⅰ S×A










S side





唐突だけど、

俺は今キテル。


櫻井翔、かなりキテマス。


公私共に順風満帆の生活。

かなり充実した日々を送ることが出来てる。



それもこれもみんな


「しょーーーーーーう!」


コイツのおかげ。



俺には恋人ができた。



「朝っぱらからうるさい。」
「にのちゃんが冷たーい。」
「本当のことですよ。」


ぶーって、拗ねてる。

コイツが俺の恋人。



「はいはい。雅紀、おいで。」
「うー…翔…。」


おいでと言えば、
まっすぐに俺の方に向かってきて
すぽっと腕に収まる。

その度に、心が満たされる。


あぁ、コイツは俺のだって。

やっと射止めた、ずっと片想いしてた
相手だったからね。



「今日、うちくるでしょ?」
「うん!

ふふ。翔の家、久しぶりだぁ。」


部屋、ちゃんと片付けたの?

なんて、茶化してくる。
子供っぽい感じの笑顔で。


そんなとこにも惹かれてるけどね。



「昨日、片付けたから。」
「翔さんが部屋片付けたんですか?

皆さん、今日は雨ですよ。」
「嘘ぉー…。
俺傘持ってきてないよー。」


冗談と気がついてない智くんは、
眠そうな目をこすって焦ってる。


それが何だか面白くて、
雅紀と顔を見合わせて笑った。



「家に何にもないけど…。」
「じゃあ帰りに買って帰ればいいよ。」


ご機嫌な雅紀に、
俺もふっと笑みがこぼれる。


ゆっくりするのも久しぶりだし、
雅紀と2人も久しぶり。

俺のテンションだって上がる。


溜まるもんもあったわけだし。

ちゃんと相手してもらわないと。



「雅紀、明日オフでしょ?」
「うん。そうだけど…」

「じゃあ今日の夜は、覚悟しててね。」
「へ?」


誰にも聞かれないように
こそっと耳元で囁けば、

ぽかんと口を開けてたけど、

しばらくすると意味が理解できたのか、
ゆでだこみたいに真っ赤になった。




「相葉さん、顔真っ赤ですよ。」



ニノに茶化されて、

「もー…。翔のバカ。」


ばしっと肩を叩かれた。


それ、可愛いだけだよ。


…ちょっと痛かったけど。

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