DAYS
第4章 In Love With Love M×A
A side
俺の車を運転してる潤。
そんな潤を助手席から見つめてる俺。
会話はないけど、
そんな気まづい雰囲気じゃなくて。
こんな時間だからか、車はあまり走っていない。
遠くに見えてるテールランプを
ぼーっと見てたら、
「雅紀、寝た?」
「え、ううん。起きてるよ。」
「そっか。喋んないから寝たかと思った。」
ハンドルを切りながら、
ちらっと俺のほうを見てる。
たった一言、二言の会話。
それだけでもこんなに幸せだから。
気持ちが温かくなるから。
一緒にいるって、
こんなにも尊いことなんだって
改めて感じる。
隣をみれば、運転してる潤の横顔。
ビルからの灯りに照らされた
その横顔は、綺麗で…かっこよくて。
つい見惚れてたら、
「ん?どうしたの?」
って不思議そうな声で聞いてくる。
「え、あっ。…見惚れてて。」
「…っ。もう。こんな時にそんなこと
言うなよ…。」
潤が左手を伸ばしてきて、
太ももに置いてた俺の手をぎゅっと握る。
「潤、危ないよ!」
「大丈夫。それより、雅紀に触れたくなった。
家まで、繋いでてもいいでしょ?」
そうやってさっきよりもぎゅっと
力を込めて手を握ってくる。
ーこういう強引なとこもかっこいいな。
「何がかっこいいの?」
「え?」
「声、出てるよ。」
潤が笑いながら聞いてくる。
またやっちゃってるし…。
この前もそうだったんだよ。
料理してた潤の手際がよくて、
つい見惚れて、かっこいい…って思ってたら、
それが口に出てたみたいで、
「何、いきなり。照れるんだけど。」
って耳を真っ赤にした潤に言われたっけ。
何で思ってること、すぐに出ちゃうかなぁ。
たぶん。
隠しきれないくらい。
抑えきれないくらい。
俺って、潤が好きなんだろうな。
好きって気持ちに限界なんてなくて。
ずっと、ずっといつでも惚れてる。
「雅紀、すぐに顔に出るし、口にも出るね。」
潤、まだ笑ってるし…。
全部を見抜かれてる気がして、
悔しい。
けど、そんなのも心地いいなって
思える俺って。
世界で一番潤バカだと思う。