DAYS
第4章 In Love With Love M×A
M side
顔を赤くして、ウィンドウ越しに
街並みをずっと見てる雅紀。
でも手はずっと繋いでくれてて。
雅紀の手は、いつでもやっぱり
温かくて。
「あ、近くにいるんだ。一緒にいるんだ。」
って、改めて思う。
眠くなってきたのか、
うつらうつらしてきてる。
赤信号に捕まったから、
そんな雅紀を少しだけ眺めてみる。
疲れてんだろうな…。
今日も仕事あったし。
昨日は…。
たぶん、雅紀のことだろうから、
寝れてないん…だと思う。
昨日のことを気にして、
自分のことを責めて、
寂しさと一緒になって、寝れなかったんだろうな。
こんなに雅紀のことを知ってるのに、
なんで止めなかったんだよ、俺。
気づけば信号は青になってて、
慌てて車を発進させる。
左からは、雅紀の気持ちよさそうな
寝息が聞こえてくる。
ーもうすぐ着くって時に、寝ちゃうとこ。
変わらないな。
車に乗ったすぐは、寝てもいいよ。
っていくら言っても、
「ううん!起きてる!
潤が運転してるとこ見たいから!」
って、すごい元気で。
だけど、しばらく走ってたらウトウトしてきて、
口数が減ってきて。
見たら、いっつも気持ち良さそうに寝てる。
車の振動がゆりかごみたいなのか、
ゆらゆら揺れながら、幸せそうに。
そんな雅紀を見たら、
こんな可愛い人が恋人って
俺、幸せだよな。って。
本気で思う。
時々考えてしまう。
俺達の未来について。
性別を越えて、メンバーっていうのも
乗り越えて。
それがあったから、一緒にいられる。
でも、この先の保証なんて一つもない。
結婚とか、そんな確かな形がないから。
愛があれば。
なんてよく言うけど、
そんなもの信じられなかった。
だけど。
だけど、今は違う。
愛があれば大丈夫かなって。
雅紀さえいてくれれば、
俺の人生って、それだけでいい気がするから。
寝顔をみてここまで語れる俺。
きっと世界で一番雅紀バカだと思う。