DAYS
第28章 ヤキモチの答え M×A
いつもは入念に拭く髪の毛も、
今日はそこそこにして。
上の服も着ないで、
キッチンの奥さんに会いに行く。
「まーさき。出来た?」
「待って、もうちょっとだからー…
はうっ。」
俺のほうを振り返って、
妙に可愛い声を出して顔を赤くしてる。
「何その可愛いやつ。」
「ばっ!
可愛くないから!
それより何で服着てないの!?」
「パンツは履いてるじゃん。」
「パンツじゃなくって、
上のTシャツとか!」
そこまで言われてやっと分かった。
顔を両手で覆って、
ちらっと俺を見ては、顔を赤くしてる。
そんな雅紀にくすっと笑いが
漏れてしまうのは、仕方がない。
愛おしいんだから。雅紀が。
もっと恥ずかしがる雅紀を
見ていたいような気もするんだけど、
これ以上、雅紀が顔を隠しちゃうのは
寂しいからしぶしぶ着る。
「はい。もう着たよ。」
そう言うと、雅紀はぱっと手を離して
可愛い顔を見せてくれる。
「もー…、ちゃんと着てよ。
春だっていっても、まだ寒いよ?」
って。
俺の体を心配してくれてるみたい。
さすが俺の奥さん。
でも、雅紀の反応が
初々しいんだもん。
いつまでも初々しい反応だから、
ついつい意地悪したくなる。
「ご飯、できた?」
「もうちょっとだから、
待ってて?」
いそいそと鍋を見に行ってる。
火加減を見たいんだろうけど、
かがむのも辛いみたいで。
腕を必死に伸ばして、調節をしてる。
なんか…中腰になってて。
腰を突き出してるような格好で。
…誘ってる?
ダメだ、ダメだって分かってる。
だけど、俺の最近の性欲は
ちょっとおかしいみたいで。
「え、ちょっと潤?
料理出来ないんだけど。」
「うん。料理しなくていいから。
…ごめん。」
「なに急にごめんってー…って、
え!?」
雅紀を、キッチンのシンクに
座らせてキスをする。
…ほんと、ごめんなさい。