
DAYS
第28章 ヤキモチの答え M×A
ふと雅紀を見ると、
「え…いない。」
さっきまで翔くんと戯れてた
ソファーにはいなくて。
立ち上がって、キョロキョロして見ると
「あ…。」
いた。
楽屋の畳になってるスペースに、
小さく丸まってる。
リーダーの隣で。
鼻をつつき合ってる。
楽しそうに、笑顔で。
2人でくふふって笑って。
そんな2人は、可愛らしい。
マイナスイオンがすんごい出てる。
だけど、胸が苦しい。
「…潤くんも大変だね。」
いつの間にか、翔くんから逃れた
ニノが隣にいて。
「翔くんは?」
「拗ねて出ていった。」
「大丈夫なの?」
「うん。」
…翔くんって、男らしく引っ張ってく
亭主関白って感じがしてたけど…。
意外と、ニノの尻に引かれちゃってるんだ。
「あれ、ヤキモチ焼かないの?」
「焼くけど…。
まぁ、見ての通り可愛いし。」
「見ての通りって、分かんないけど。」
30過ぎたおっさん2人だよ?
って、ケラケラ笑ってる。
「まぁ、言いたいことは
分かる気がするけどね。」
「だろ?」
他愛ない会話をしてたら、
急にどこからか強い視線を感じる。
周りをざっと見渡せば、
こっちの方をじっと見てる雅紀。
何とも言えない、寂しそうな顔して。
「雅紀?」
思わず声をかけたら、
ふいっと目を逸らして、
またリーダーの鼻をつついてる。
何なんだよ、もー。
頭をガシガシとかいてたら、
「お宅の奥さん、
ヤキモチ焼かせのヤキモチ焼きじゃん。」
こりゃ苦労するなぁ、ってニノ。
あ、そういうこと?
ヤキモチ焼いてくれてたの?
俺だけじゃないんだって、
むしろ嬉しくなっちゃって。
そんな俺を見て、ニノは
「あーあ…。とことん嫁バカですね。」
うん。知ってる。
俺もそう思う。
「ニノ、翔くん探さなくていいの?」
「時期に帰ってきますよ。」
って、知らん顔。
…翔くんも大変だなぁ。
