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DAYS

第29章 エメラルド O×S







リビングのドアを開けると、
部屋の端の端の方で、

体育座りをしてるメイド…、翔。


メイドが体育座りって、
なーんか萌える。

ガーターベルト、モロ見えじゃん。


それを見ただけで、
ちょっと反応しだしてる俺の息子。


サトシ、お前は節操がないぞ。
翔が泣いてるっていうのに。

…絶対領域にムラムラするなんて、
絶対に言えない。



「翔。」


心の中の下心をなるべく悟られないように、
あくまで優しく、ナチュラルに
翔に声をかけてみる。


名前を呼ばれて
ピクッと体は動いたんだけど、
反応なし。

ここまでは想定内。

翔は、1度拗ねちゃうと
こうなっちゃうのは分かってるから。


「ねぇ、翔。

…メイドさん?

そっかぁ。メイドさんかぁ。
じゃあ翔はおかしいかなぁ。

翔子ちゃん?」


さっきよりも大きく反応するけど、
全然こっち見てくれないし。


「翔子じゃねーよ…。」


お。

体育座りをしたままだけど、
声だけは出してくれてる。


「メイドさんって、
ご主人様にそんな口きくのかな?」
「…メイドじゃないもん。」


口調が何だか可愛くなった。

何かツンデレっぽくなってない?


「しょーうこちゃん。

可愛いなぁ、翔子ちゃんは。」
「…だ。」
「ん?」
「嫌だっつってんの!」
「うおっ!」


翔がばっと立ち上がって、
俺に向かって突進してくる。

そんな翔を受け止めきれず、
2人で床に倒れ込んだ。


床に押し倒されてる俺と、
押し倒してるメイー…、翔。

この状況はやばくない?


「…誘ってんの?」
「え?」


冷静になったらしい翔が、
途端に顔を真っ赤にしてる。


「違う違う違う!」


そう言って、俺の上から
立ち上がろうとするから、

体をひっくり返して、
今度は俺が押し倒した。

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