DAYS
第29章 エメラルド O×S
「何が違うの?
ちゃーんと説明して。ね?」
最大限まで顔を真っ赤にしてる
翔をしっかり見つめながら問い詰める。
体をもじもじさせちゃってる翔が
もう可愛いったらありゃしない。
真っ直ぐ見つめる俺から、
ぷいっと横を向いて目をそらす。
そして、小さく口を尖らせて
「翔子じゃない…から。
ちゃんと翔って呼んで。」
こんなこと言うんだよ?
メイド服着た翔が。
メイド服着た翔が、だよ!?
ほんっとに…堪んない。
こんな嫁、他にいないでしょ。
「しょーう。」
とびっきり甘い声で呼ぶと、
恥ずかしそうにゆっくりと俺を見る。
丸い、綺麗に澄んだ瞳。
その瞳にドキッとする。
何度見たって、綺麗だから。
「キスしていい?」
「…して。」
そろそろと、俺の方に腕を伸ばすから
その腕を引いてキスをする。
翔から甘い吐息が漏れる。
それだけで…。
どうしようもなく体が熱くなる。
長い長いキスのあと、
「っはぁ…。
さとし、のバカッ。苦し…っ。」
「あ、ごめん…。」
はぁはぁと荒い息を吐いて、
涙を目に浮かべてる翔。
抗議するように、鋭い目を
俺に向けてるんだけど…
「それ、煽ってるの?」
「へ?
違う違う違う!」
「もー…。
このメイドさんは、そればっかり。」
「メイドじゃないもん!」
意地になって、
言い張ってるけどさ。
もん、は反則だよ。
自分が可愛いって、分かってるのかな。