
DAYS
第31章 Make your ... O×N
N side
俺はこの人が、本当に分からない。
「ねー、ニノー。」
「はい?」
「…。」
呼んどいて何なんだよと思って、
大野さんの方を見てみれば、
「寝てる…。」
気持ちよさそうに、寝てる。
ここ、楽屋なんだけどな…。
「人のこと呼んどいて…。」
「寝言だったんだね。
…ふふ。」
意味ありげに笑う、隣の相葉さん。
「ぐふっ。」
とりあえず、肘を入れておいた。
さっきの笑み、何が言いたいのかは
よーく分かってる。
俺はたぶん、大野さんが好きだ。
それに気が付いたのは最近だけど、
たぶんずっと好きだった。
気がついてなかっただけだった。
「脈あり、なんじゃない?」
いつの間にか復活した相葉さんが、
懲りもせずにその話を振ってくる。
「うっさい。」
「ふふ。」
きっと真っ赤になってる俺の顔を見て、
笑ってるんだ。
楽屋は、俺と大野さんと相葉さんの3人。
翔ちゃんと、潤くんは
メイクに行ってて不在。
俺が大野さんを好きなことは、
周知のことで、メンバーには
みーんなバレてしまった。
この鈍い相葉さんにまで。
みんないわく、
「ものすんごく分かりやすい。」
「リーダーと話してる時だけ、
何かキラキラしてるよね。」
だって。
ポーカーフェイスを貫いてたつもり
だった俺は、そう言われたとき、
心底恥ずかしかった。
だから決めた。
もう隠さないって。
ガンガンアピールしてやるって。
だけどさ。
ぜんっぜん気付かないんだよ。
