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DAYS

第31章 Make your ... O×N







どれだけくっついたって。

どれだけ甘えてみたって。

いつもゲームばっかりしてる俺が、
大野さんと話すためにゲームを禁止
してみたって。


物理的な距離は、どんどん縮まるのに

ぜんっぜん埋まらないのは心の距離。



「はぁ…。」


思ってたよりも、深刻そうな
ため息が出てしまった。


そんな俺に、相葉さんは
頭をぽんっと撫でて


「いつでも相談乗るから。」


そう言って、スタッフに呼ばれて
メイクをしに行ってしまった。


ってことは、今俺、大野さんと…。


顔がぶわっと熱くなる。

意識した途端にこれだ。


「俺は中学生か…。」
「何言ってんの。」
「へ?」


自分でも、かなり間抜けな声が出たと
思った。


「大野さん、起きてたの?」


驚きと、少し…かなりの嬉しさで
声が裏返った。


2人っきり。

大野さんの声だけが耳に入る楽屋。

こんなにいい場所なんてない。


「んー…。なんか、起きちゃった。」


ふぁーっと大きなあくびをしてる。


寝癖をぴょこっとつけて。

目なんてまだ半分も開いてなくて。

滑舌もいつもより割増でゆるゆるで。


そんなこの人の寝起きが
1番好きかもしれない。


「珍しいですね、
起こされないで起きるの。」
「んー…。なんか、起きちゃったぁ…。」


さっきとまったく同じ言葉が
返ってきて、

もしかしてって思った。


「…やっぱり。」


また夢の中にいっちゃってる、この人。


少しだけ、苦しそうな表情をしてるのは
見間違いであってほしい。

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