テキストサイズ

DAYS

第31章 Make your ... O×N







ホントにズルイなぁ、って
泣き笑いしてる相葉さん。



違うよ。

本当にズルイのは俺なんだ。



「 俺のほうがズルイよ…。

どこかで気付いてた。
相葉さんが大野さんのことを
好きだって。

自分と同じ気持ちを持ってるのに、
気が付かない訳ないから…。

だけど、でも…。」
「 もういいよ、ニノ。」


言われた言葉は冷たかった。


だけど、声は温かくて。

表情も柔らかくて。

それにまた泣けてきて、
いい大人なのにわんわん泣いた。

声を出して、ずっと泣いてた。


その間、相葉さんは
ずっと背中をぽんぽんと叩いて


「 ごめんね。
辛い想いさせちゃって、ごめんね。」

って、小さな声で言ってる。



「 何で…。

何で俺のこと、応援してくれるの?
大野さんのこと、好きなんでしょ?」

「うん。好きだよ、大ちゃんのこと。

でも、ニノちゃんのことも
好きなんだよ。
大切なんだよ。
だから、応援しようって。

それにね…。」


1度俯いて、
また俺の方に向き直る。

その瞳は、また潤んでいて。

出てくるものを堪えているように、
きつく唇を噛んでいた。


「 大ちゃんを本当に幸せに出来るのは、
俺じゃないから。

好きな人には幸せになってほしい。

出来るなら、それは俺がしたかった
けど、俺じゃダメなんだよ。

ねぇ、ニノ。」
「…。」
「大ちゃん、待ってるよ。」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ