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DAYS

第31章 Make your ... O×N







待ってるって言われたって、
確信なんて俺の中になくて。


「…でも、そんなのー…。」
「 大ちゃんね。

ニノには相手がいるって
誤解して泣いてたんだ。

自分の好きな人には好きな人が
いるって、泣いたんだ。

ニノ、何か誤解されるようなこと、
した?」


相葉さんが俺に問う。

俺は、その相葉さんの質問の意味も
意図も分からなくて、戸惑う。


大野さんの好きな人って…。


ねぇ、うぬ惚れていいの?


「誤解って…。

あ…。」
「何かあるの?」


1つだけ、思い当たる節があった。


この前、テレビ局で
翔さんに抱きしめられた時。


ダンって、どこからか
壁に何かがぶつかる音がしたんだ。

俺は振り向けなかったけど、
翔さんは見えたらしく


「ごめんね、…智くん。」


そう言って、俺をさらにぎゅっと
抱きしめたんだ。


初めは意味が分らなかった言葉。

だけど、今なら分かる。


「 大ちゃん、誤解してるよ。

ニノと翔ちゃんは付き合ってるって
思ってるんだ。」


ここまで言われたって、
まだ1歩を踏み出せない。


怖いんだ、俺。

相葉さんがここまでしてくれたって。

結局自分のことしか考えない俺は、
逃げてばっかりで。


その弱さが、今まで人を傷つけてきた。


「 ニノ。
ここからはね、ニノ次第だから。

怖くても、飛び込んで。

俺の気持ち、無駄にしないでね。」


また、相葉さんは温かいハグをくれた。


もう、逃げるのはやめよう。

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