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DAYS

第34章 Lives M×O





O side


どんな顔して待ってればいいか分からない。


俺の方が仕事が早く終わった。

いつもなら、すごく嬉しい。
だって早く帰れるんだからさ。

でも今日は…。


「はぁ…。」

嫌われたかな、俺。

あんな素っ気ない態度を取ったはいいけど、
もう収集がつかなくなってしまった。


潤もイライラしていたのが分かったけど、
どうしてもきつい口調になってしまった。


「一緒に寝たくない…。追い出したい…。」


潤が朝言ってた言葉を繰り返してみる。

改めて言葉にすると、
結構くるもんだな…。


俺たちは、早すぎたのかもしれない。

急ぎすぎてしまったのかもしれない。


交際期間もなしで、いきなり同棲。

そりゃ嫌われるようなところを
見つけられても仕方がない。

そう、仕方がないんだよ…。


「だったら、何で…?」

何で寝顔をずっと見てたの。
何で好きだって言ってくれたの。


視界がぼやっと滲んでく。

潤の香りが残るこの部屋に、
ひとりでいるのがこんなに苦しい。


「もう寝るしかないか。」

まだ夕方。外は明るい。


だけど、起きて潤を待ったって
どうしようもない。

俺も、潤も。


熱いシャワーを浴びても涙が
止まらないから、冷水に切り替える。


冷たい涙はシャワーから流れる
水と混じって、行方知らずになった。


潤の気持ちも行方知らずだな…。

なんて、流れて落ちてく水を
黙って見ていた。

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