
DAYS
第34章 Lives M×O
M side
仕事は6時前には終わったけど、
でもどうしても帰る気にはなれなくて。
斗真に連絡をして、飲みに行くことにした。
智には…、迷ったけど
『飲みに行ってくるから』と
短いメールだけを送っておいた。
俺が飲みの場所に選んだのは、
馴染みの個室の居酒屋。
先に着いた俺は、斗真を待っている。
それから10分もたたないうちに、
息を切らしながら、斗真は飛んできた。
「おー、潤。」
「斗真。いきなりごめんな。」
「とか言いつつ、お前もう
飲んでんじゃねーかよー。」
「悪ぃ(笑)」
悪いとは思いつつ、誘惑には負けて
生ビールを飲んでいた。
「ま、いいけどさ。
でも珍しいなぁ、潤からって。」
「そうか?」
「最近は特に付き合い悪かったしさ。
もしかしなくても、何かあったろ?」
出逢ってから変わらない、
優しいのにどこかイタズラな瞳。
…お見通しってわけね。
「大野くんと何かあったか…。」
「…何で分かんの…。」
何でも見抜かれる感じが悔しくて、
ふいっと目線をそらす。
「単純だから。」
「なっ…。」
「ウソウソ。だって分かりやすいから。
それに付き合い長いしな?」
話してみろって言われて、
ぽろぽろと言葉をこぼしていく。
酒もいい感じに回ってきて、
ほろ酔いになった俺はさらに饒舌になってく。
