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DAYS

第38章 SUPER×2 LOVE SONG A×S




パソコンと向き合って、
いろいろ調べてみるけどため息しか出ない。


「やっぱり厳しいよなぁ…。」


ホテルの1つでも取ってやろうかと思っても
世間はクリスマスイブ。

恋人とクリスマスを迎える人たちは
24日に予約してるんだろうな。


キャンセル待ちを待とうかとも思ったけど
そんな簡単に出るとも思えない。

まして疲れて帰ってくるんだから、
家での方がいいのかな…。


「わっかんねぇー…。」


今まで付き合った人たちと、
クリスマスを迎えた事がない訳じゃない。

それなりの所にディナーを食べて、
事を済ませてそれで終わり。


でも雅紀はそういう訳にもいかない。

なんてったって誕生日なんだから。


「クリスマスと一緒にされて、
寂しかったんだよ、子供の頃は。」


いつかの雅紀の言葉を思い出す。

やっぱり、ちゃんとお祝いしないと。
雅紀の誕生日を。
34回目の誕生日を。


「ケーキ予約しようったって、
間に合わねーよな…。」


明日はクリスマスイブ。

誕生日ケーキはおろか、ケーキ自体を
手に入れるのが難しい。


「ちゃんと計画してろよ、俺…。」


ずーんと沈んでいると、1件のメールが来た。

松潤からのメール。


『明日、翔くんに渡したいものがあるんだ。』


ん?渡したいもの?


って、あ。

少し思い立つところがあって、
電話を掛けてみる。


確か明日、松潤は休みだったと思うから、
なんとかなる…かなぁ。


「あ、もしもし。俺だけどー…」


うん。何とかなるかもしれない。

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