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DAYS

第38章 SUPER×2 LOVE SONG A×S





朝イチ、雅紀は家を飛び出してった。

寝坊ギリギリの時間に起こしてしまったから
当然なんだけど…。


昨日遅い時間まで考え込んでしまってたから
必然的に寝るのも遅くなった訳で。

いつも通りに起きる、
なんてとても無理だった。

まして、今日俺はオフだから
仕事だって感じがしてなかったし…。


「ごめん!雅紀。
俺も寝過ごしちゃって…。」
「ううん、大丈夫!
翔ちゃんも疲れてるもんね。
オフなのに、こんな時間に起こしちゃって
ごめんね。

じゃあ行ってくる!」


こんな時にも優しい言葉と、
眩しい笑顔をくれる。


「あっ、雅紀。」
「ん?」
「お誕生日おめでとう。」


玄関で靴を履く雅紀に抱きつくと、
1つ甘いキスを落とす。


「ふふ。ありがとう。

今日、遅くなっちゃうかも…。」
「うん。待ってる。」
「ありがとう。

じゃあ、行ってきまーす!」


コートを揺らしながら出ていく雅紀の
後ろ姿を見送って、俺も準備を始める。


ケーキは、やっぱりどう頑張っても
調達出来そうにない。

それを松潤に伝えてみたら、

「簡単なのでよかったら、教えられるよ。」


もう神様に見えたわ、ほんとに。


「ちょうど渡したいものもあるし、
全然いいよ。
メンバーから預かってるのもある。」って。

その渡したいものってのに
何だか引っかかるんだけど、でもありがたい。


ケーキだけじゃなくて、他の料理も
手伝ってくれるって言ってくれた。


今日は人生で1番、包丁を握る日になりそう。


「脱!得意は麦茶!」


一言叫んで気合いを入れて、
身支度を整えて松潤の家へと向かった。

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