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DAYS

第38章 SUPER×2 LOVE SONG A×S





今の声で、さすがに気が付いたらしい。

翔ちゃんはこっちを見ると、
大きく目を見開いた。


「何でここにいんの!?」
「俺もビックリした。」
「ってか、何で…。まだ仕事だって…。」
「とりあえず、帰ろっか。」


店員さんには、また買いに来ますと頭を下げ
翔ちゃんは小さな紙袋を受け取った。

お互いに自分の車があったから
家までは別々だ。

淋しいけど、でも心は暖かくて。


今日は嬉しいサプライズばかりだ。


まさか同じ店にいると思ってなかったし。
翔ちゃんの本音もこっそりだけど聞けたし。

エンゲージリングまで…。


「年取ったなぁ…。」


込み上げてくるものを、堪えきれなく
なってきた。

家に着いた頃には、もうすっかり
前も見えないほど号泣。


俺の顔を見た翔ちゃんがオロオロしてるのを
見て、何だかまた幸せで、余計に涙が
止まらなくなった。

ボロボロ泣く俺を慰める翔ちゃんに
手を繋がれて、家の玄関をくぐった。


「どうしたの?雅紀。大丈夫?」
「大丈夫っ。

ねぇ、翔ちゃん…。」
「ん?」
「俺、本当に幸せだよぉ…っ。」
「…それは俺のセリフだよ。

雅紀。生まれてきてくれてありがとう。
俺と出逢ってくれてありがとう。
俺と付き合ってくれてありがとう。

だから、その、これ…。」


恥ずかしそうに、紙袋から小さな箱を出す。

中身は知ってるのに、涙が止まらない。


「いつか、雅紀がこれを…その、

マリッジリングにしてね…。」


何でそんなに格好いいのに、
可愛いプロボーズをしちゃうのかな。


もう涙止まんないよ?

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