
DAYS
第39章 日々常 N×A
N side
世間はクリスマスを終えて、
年越しへの準備へと入っている。
俺たちももちろん、例外じゃない。
雅紀は、だけど。
「ちょ、和!」
「んー?」
「ゲームしてないで、手伝ってよ!」
部屋の大掃除をしようと言い出した雅紀は、
まだ朝の8時だってのにバタバタしだして
部屋のあちこちを走ってる。
「しょうがないじゃん。雅紀に起こされて
やる事ないんだもん。」
「だから手伝ってってば!」
去年もこんな感じだったんだよなって
雅紀の声を遠くに聞いて思い出す。
そう考えれば、今年もこうやって
2人で一緒に年を迎えられるのは嬉しい。
もう雅紀との生活も3年を過ぎた。
「掃除はいいから、洗濯物してね!」
もーって、諦めた様子の雅紀は
俺に洗濯物をしろって言ったくせに
山盛りのシーツを抱えて、洗濯機の方へと
向かっている。
あの調子じゃ、ぜーんぶやっちゃうんだろな。
そして結局、俺のやる事は
ゲームをして雅紀の邪魔をしないってのに
落ち着く。
戻ってきた雅紀は、今度は窓ガラスを
せっせと拭いてる。
綺麗になる度に、
「わぁー。ふふ、こんなに汚したままで
ごめんね?」
なんて話しかけてるもんだから、
可愛くて仕方がない。
こんな寒いっていうのに汗をかいて
頑張ってる雅紀を見てると、さすがに
何かしようという気になって、
コタツから出ると
「寒っ。」
あまりの寒さにリターン。
そんな俺を見て、
「寒いでしょ?そこにいてもいいよ?」
…そう言われたら、ますます罪悪感が…。
