
DAYS
第39章 日々常 N×A
結局、雅紀の
「寒いでしょ?」攻撃に心が痛くなって
昼ご飯を作る事にした。
今日は一段と冷え込んでるから、
うどんくらいにしておこうか。
いや、でも雅紀は動いてお腹空いてるかな。
散々悩んで、でもやっぱり
うどんで落ち着いた。
掃除に一段落をつけて、大の字になって
寝転んでいる雅紀はラグの上。
日の当たるいい場所にいる。
「まさきー。ご飯出来たけど食べる?」
リビングに向かって声をかけるけど、
返事は返ってこない。
そーっと近づいて見れば、
とっても気持ちよさそうに寝ていた。
「おーい。」
頬をぷにぷにと押してみるけど、
起きる気配はない。
まぁ、無理もないか。
昨日は仕事納めで忘年会をしてたから
帰りも遅かったし。
なのに朝早起きして、
掃除なんてするんだから。
寝かしておいてやりたい気持ちは
山々なんだけど、
「…うどん、伸びちゃうんだよなぁ。
雅紀。雅紀。」
「んぅー…。ん?」
肩を揺さぶりながら名前を呼んだら、
うっすらと目が開く。
潤んだ瞳に映るのは俺だけ。
ずっとずっと、俺だけ。
「ふぁー…。かずー…。」
「はいはい。」
腕を伸ばしてる雅紀を抱き起こすと、
嬉しそうにへらっと笑う。
「ご飯、出来たよ。」
「作ってくれたの?ありがとう。」
雅紀も掃除してくれたじゃん、ありがとう。
こうやって素直に言えたら、
雅紀はもっと喜んでくれるんだろうな…。
