
襲われちゃう女の子
第1章 彼氏の友達
「ほんとだって、出会い求めてますから俺」
いや、私も早く君に会いたかったよ。あんな浮気野郎よりも絶対君を選んでたよ。
「つぐみちゃんも今日来てるってことはいないんだよね」
「……」
メニュー越しに斜め前の先を見る。今度は健一が女の子に手を握られてでれでれとしていた。
「うん、いないよ」
やっぱり帰ったらしばく。
「えー、そうなんだ。意外」
「ケバそうに見えるから?」
「見えてない見えてない」
「意外って言うのはそういう意味だよね?」
「違うって、雰囲気がさ。ほら、足もこんなに綺麗なのに意外だなって」
その瞬間、牧原くんの手が少しだけ私の太股に触れた。膝丈のスカートの上から触れたその温かさに油断していた私は思わず、
「あっ……」
と、声を出して反応してしまった。
すると牧原くんも驚いたように慌てて手を離して私の顔を見る。
暫しの沈黙が走った。
こ、これは……恥ずかしすぎる。
「あ、あは、あはは!吃驚しちゃった!」
「ううん、いきなりごめん」
「牧原くんのせいじゃないよー!」
実は私、結構そういうのに敏感。性感帯というかなんというか、人に体を触られると普通よりも大きく反応してしまう。
吃驚した、ボディータッチされるとは思ってなかった。
