
襲われちゃう女の子
第4章 彼氏のお兄さん
玄関までくると先輩は私の方を振り返る。
「ごめん、せわしなくて」
「いえ、楽しかったです」
「……」
先輩が急に黙ったと思ったら顔が近付いてくる。
彼のキスを受け止めると少し顔を話して彼が声を漏らした。
「本当はもっとこういうことしたかったんだけど」
「っ……」
「下に兄貴がいると集中できないから」
でも今はいないから、ともう1度唇が重なった。
玄関扉に押さえつけるようにして口付ける。侵入してきた舌に口内を激しく荒らされた。
普段優しい先輩が強引になるこの瞬間が好きだったりする。
「あ、んぅ……」
唇を離すと彼が耳元で囁く。
「今度来る時は兄貴もいない時にする。そうしたら、いい?」
ど直球なそのセリフに顔を真っ赤にすると「はい」と頷いた。
そうハッキリ言われてしまうと今度来るときの方が緊張してしまいそうだ。
先輩は最後にちゅっと軽くキスをすると「じゃあまたね」と玄関扉を開いた。
私もお礼を言うと手を振る彼から離れて家をお邪魔した。
勇気出して家行ってよかったかも。
