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襲われちゃう女の子

第4章 彼氏のお兄さん




先程の出来事を思い出して悶えながら歩いてくると目の前から宗介さんが歩いてくるのが見えた。
軽く会釈をすると私を見つけた彼がにこーと笑う。


「帰り?なんかごめんねー」

「あ、いえ。お邪魔しました」


コンビニの袋を提げた彼は私に近付いてくると「んー」と指を口にやる
何だろうと思っているとうんうんと頷かれて、


「楓ちゃん可愛いねー、兄弟の好みって似てるのかな」

「え!?」

「久しぶりに彼女なんか連れてきたから吃驚したよ」


今凄いこと口にされた気がするんだけど。
しかし彼は何事もなかったときのように話を続ける。


「アイツ優しいでしょ。自慢の弟なんだ。仲良くしてあげてよ」

「は、はぁ……」

「今日たまたまバイトなくなって家に居たんだけど、上手く外出ればよかったね」


その言葉に「どうしてですか?」と返事をする。


「だってアイツ神経質だから、一階に俺がいると楓ちゃんに手を出さなそうだもん」

「……」


さっきからこの人、凄いこと言ってるよね。
どう対応していいのか分からなくて固まっていると彼はクスクスと喉を鳴らして笑った。


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