
襲われちゃう女の子
第5章 敏感な体で
お金は持ってそう、だけど私の好みではないなぁ。
「大丈夫です、間に合ってます〜」
「そんなこと言わずにさあ、いくら欲しいの」
「えっと、じゃあ五万かな」
「五万でいいんだ?」
あ、嘘。出すつもりなの。本気?
でも五万だったらしてあげてもいいかもしれない。一回で五万って、凄くいいよ。
でもやっぱり……
「ご、ごめんなさい! 私今から用事が」
「いいじゃないの、ほら行こうよ」
「わっ」
腕を強く引っ張られて建物の中へと無理矢理連れ込まれそうになる。や、やだ。力強くて腕を振り払えない。
私が一番重要視するのはセックスの気持ち良さだ。だからこんなのは絶対に嫌だ!
「やめてあげたらどうですか、嫌がってるじゃないですか」
そんな声が降りかかってきたと思ったら私の肩に別の人物の腕が回されて、男性と私の体を引き離した。
「誰だお前」
「誰って言われてもただの通りすがりなんですけど。でも嫌がってるので。無理矢理だったら警察呼びますけど」
「っ……チッ」
男性は逃げるように私たちの前から足早に去っていった。
よかった、助かった。私は助けてくれたその人の向き合うと「ありがとうございました」と頭を下げた。
そしてその人の顔を見て思わず手を丸くする。
そこには私の好みど真ん中のイケメンがいたからだ。
