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ペットではなく家族です。

第6章 コウの場合



孝「谷口さん」

奈穂子「…あっ…グスッ」

孝「泣いてたんですか?一人で…」

奈穂子「…」


顔を逸らし
急いで涙を拭ったが
泣いている姿をバッチリ見られてしまい
重苦しい気まずい雰囲気に…


孝「谷口さん?」

奈穂子「あっ、花粉症、花粉症で」

孝「そうですね、今年は例年に比べると
花粉の量が多いってニュースでも言って
ましたからね」

奈穂子「本当に、嫌になる」

孝「谷口さん、僕、今から休憩入るんで
良かったら一緒にコーヒーでも」

奈穂子「いいの?」

孝「一人のコーヒーは寂しいんでお願い
します」

奈穂子「…じゃあ、少しだけ」

コウ「…」


休憩室へ移動し
コーヒーを一緒に飲む事に
仕事以外でゆっくり話すのは今日が初め
てで
少し緊張していたが話してみると
彼も自分と同じ気持ち
考え方で…


孝「先輩にはバカにされました、でも僕
一生懸命やれば動物にも気持ちや想いは
届くと思うんですよ!!」

奈穂子「同じ」

孝「えっ」

奈穂子「私もそう思う、言葉は通じなく
ても心は伝わる、伝わるよね!!」

孝「伝わります!!」

奈穂子「だよね、そうだよね」


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