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ペットではなく家族です。
第6章 コウの場合
奈穂子「…」
向かったのはライオン舎
コウの身に
何かが起きたような
妙な胸騒ぎを感じ向かったのだが…
奈穂子「…」
ライオン舎に
特に異変などはなく
その中にはもちろんコウの姿もあり
あり…
奈穂子「コウ…あれっ、コウ!?」
いない
コウがいない
奈穂子「何で…コウ…」
隅から隅を見渡してみたが
コウの姿はなく、あるのは枯れ草のみ
あまり考えたくないが
まさか外に…
奈穂子「…!?」
だけどその時
枯れ草を掻き分けるようにし
白銀色の髪の毛で目は金色の男性が姿を
現した
しかも何も着ていない
裸の状態で…
奈穂子「誰」
外人風の見知らぬ男性
どうやって中に入ったのか…
だけど今は
彼の正体より彼の身の安全が最優先
一刻も早く彼を外に
出さねば…
奈穂子「(小声)ちょっと」
コウ「?」
奈穂子「(小声)あなたそんなところで
何してるのよ!?」
コウ「…」
奈穂子「(小声)危ないからこっち来て
早く」
コウ「嫌だ」
奈穂子「なっ、ちょっと!!」
コウ「…」
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