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ペットではなく家族です。

第8章 アポロの決断



香織「電話借りますね」

明「どうぞ」

アポロ「…ママ」

香織「ごめん、ママ今から電話するから
ちょっと静かにしてて」

アポロ「でもママ、あの人さ」

香織「静かに」


店の電話から
香織はユリに電話した
時間的にまだ仕事中だし一言だけお礼を
留守電に残すつもりだったが
意外にも…


ユリ『もしもし』

香織「あっ、ユリさん?」

ユリ『誰かと思ったらあなたか』

香織「仕事中すいません、お姉さんの店
でしばらくお世話になる事になったんで
それを伝えようと」

ユリ『そう、良かったわね』

香織「住む場所と仕事が決まったらすぐ
出て行きますから」

ユリ『別に急ぐ必要ないわよ、こっちも
人手不足だし部屋も空いてたから』

香織「でも」

ユリ『人の善意は素直に受け取りなさい
わかった?』

香織「…はいっ、わかりました」


きつい口調
だけど優しさもあって
明が言ってた事は本当かもしれない

口では言わないけど
本当は…


ユリ『あと姉の事だけど』

香織「明さん?すごく優しくて良くして
もらってますよ」

ユリ『そう、でも実はあの人…』

香織「?」


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