無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

赤沼「香織、香織」

香織「あ…」


再会を喜び
香織を強く抱きしめた赤沼

突然の事に恐怖で声も出せなかった香織
それをいい事に
赤沼は…


赤沼「香織、一緒に帰ろう」

香織「…っ」


香織の手を引き
無理やり連れだそうとした


赤沼「ほらっ、行くぞ」

香織「や、やめて下さい、私は…」

赤沼「香織を探すのに探偵を雇ったんだ
金使ったんだ分、しっかり」

香織「いや、あ…」

赤沼「香織」

明「香織ちゃん？どうし…」

香織「いやあぁぁ！！いやあぁぁ」

赤沼「香織！！落ち着け」

明「！？」

香織「いやあぁぁ！！離して…離して…
いやあぁぁ…」


奇声を上げ
両腕を大きく振り回し
香織はエプロン姿のまま店を飛び出した


行く宛ても頼る人も近くにいないのに
一銭のお金も財布も持たず
アポロを一人残し
ただ…


香織「はぁはぁ…っ、はぁ…くっ…」


ただ無我夢中で走り続けた
ひたすらに…