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ペットではなく家族です。

第13章 亀吉の迷い



結菜「ねぇ誰、誰よ」

愛莉「え、っと…それは…」


胸のモヤモヤ
それが恋かはわからないが
ある人の正体が亀吉だと教えるわけには
いかない

見た目は人間だけど
亀吉は亀

信じるか信じないかは別にしても
この事は言えない


結菜「で、誰?」

愛莉「…」


だけどこの状況で
誰か名前を出さないと終わらない

相手には悪いが当たり障りのない人を
誰か一人上げるしかない
申し訳ないが…


愛莉「名前は…知らないの…」

結菜「同じクラス?」

愛莉「隣のクラス、眼鏡かけて小柄な子
確か図書委員だったと思っ」


バサバサッ(教科書が落ちる音)


愛莉「!?」

結菜「何」

隼人「あ…悪いっ…」

愛莉「…」


その時
話しを遮るように
隣の席の隼人が教科書を落とした

教科書を落とすくらい誰にだってあるが
不意に落としたというより
わざと落とした?


結菜「今度、図書室行ってみよう」

愛莉「あ、うんっ…」

隼人「…」


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