ペットではなく家族です。
第13章 亀吉の迷い
愛莉「うわぁ、広い」
存在は知っていたが
読書とは全く無縁だった愛莉
こうして図書室内に入るのは今回が初め
てだった
愛莉「色々な本がある」
図書室には
歴史の本や地理の本
ミステリーや恋愛小説があり
想像していた図書室とは違い堅苦しさは
なかった
愛莉「少し休憩させてもらおう」
椅子に腰掛け
何をするわけでもなく
窓から外の景色をボーッと眺めていた
愛莉「…」
男子「あの、あなたは…」
愛莉「!?」
ボーッとしていたからか
人が入って来た事に気づかなかった
しかもそれは…
男子「僕、図書委員で今日はこの時間を
利用して本の整理をしに…」
愛莉「図書委員?」
男子「あっ、一年の相原徹です」
愛莉「あなたが…」
徹「…あの」
相原徹
ほぼ初対面だったが
愛莉は一方的に彼の事を知っていた
図書委員の小柄な眼鏡男子
彼こそ亀吉の事を隠す為に利用した男子
まさかこんな形で会うとは
驚きだった…
愛莉「あなたが…」
徹「?」