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ペットではなく家族です。

第15章 香織の結末



明「ただいま、はぁ~暑かった」

香織「…」

明「ビール飲む?」

香織「どうして明さん…あそこにいたん
ですか…」

明「どうしてって…女の勘、かな」

香織「勘…」

明「男と女の間には色々あると思うけど
これだけは忘れないで」

香織「…?」

明「香織ちゃんは一人じゃない、側には
いつも香織ちゃんを想ってくれてる人が
いるって事を忘れないで」

香織「…」


誰の事を言っているのか
一体誰が自分を想ってくれているのか

孝太郎にフラれてしまった今
自分には誰もいない
一人なのに…


明「おやすみ」

香織「…おやすみなさい…」


部屋に戻ると
香織はベッドに倒れ込んだ

汗をかき気持ち悪いし着替えたかったが
気力もなくクタクタで
そのまま…


香織「…疲れた…疲れたよ…」


その時、香織の目にある光景が映った


アポロ「…」

香織「…アポロ…」

アポロ「…」


ゲージの中から香織を見つめるアポロ
ハムスター姿のアポロは
何も言わないし
言えない

ただ香織を見つめてるだけ
それだけだった


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