ペットではなく家族です。
第3章 花子の場合
颯太「で、どういう事なんだよ」
花子「私に聞かれてもわからないよ、寝
て起きたらこうなってたの」
颯太「そんな非現実的な…でもそれが今
現実に起きてるから」
花子「ねぇ」
颯太「な…何だよ…」
花子「人間になった私、かわいい?」
颯太「はぁ?」
花子「かわいい?かわいくない?」
颯太「それは…」
花子「?」
前屈みに上目遣いで颯太に詰め寄る花子
人間になった花子はかわいい
かわいいけど…
花子「かわいくない?」
颯太「そんな事はない、けど…」
花子「じゃあかわいい?」
颯太「かっ…かわいいよ、かわいいから
そんな近づくなって…恥ずかしい…」
花子「颯太?」
颯太「…」
前屈みになると見える
見えてしまう花子の小さな胸
相手は花子、人間の姿をしてるが犬だし
意識するなんておかしいし
ドキドキなんて
花子「顔赤いよ」
颯太「(小声)…誰のせいだよ」
花子「颯太?ねぇ颯太」
颯太「…」