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ペットではなく家族です。

第21章 ピー子の場合



女子「…」

龍之介「君だよ、リュックの君」

女子「…何ですか」


声をかけたのは
大きなリュックを背負い
綺麗な長い黒髪で少し幼さの残る女の子
だった

龍之介が何故
彼女に声をかけたかというと…


龍之介「君、一人?」

女子「…はぃ」


彼女が一人だから
友達がいると色々と厄介だし
何より彼女には引かれるものがあった

今まで出会った事のない
初めての感覚


龍之介「君、名前は?」

女子「…補導されるんですか…」

龍之介「違うよ、ただ君に興味があって
名前、教えてくれる?」

愛「…愛」

龍之介「俺は龍之介、よろしく」

愛「…」


警戒した様子の愛
知らない男に声をかけられ
怪しむのは当然だ、だけど逃がさない

このチャンス
絶対にものにしてみせる


龍之介「愛、もしかして家出中?」

愛「…違います」

龍之介「違うならいいんだ」

愛「…」


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