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ペットではなく家族です。
第21章 ピー子の場合
女子「こんにちは、龍之介さん?」
龍之介「…!!」
休息もつかの間
誰かが龍之介を訪ねてきた
来客は珍しく若く聞き慣れない声だった
が体は覚えていた
この声を…
龍之介「この声、愛?」
愛「こんにちは、この前はどうも」
龍之介「愛、だよね」
愛「はいっ」
セーラー服姿の愛
髪は耳の下でツインに縛り
私服姿で初めて会った時とまた全然違う
印象だった
龍之介「どうしたの、学校は?」
愛「ずる休みしちゃいました、龍之介さ
んに会いたくて」
龍之介「ははは、ありがとう」
愛「嘘だと思ってるんでしょう、本当に
会いたくて来たんだから」
龍之介「はいはい、で用件は?」
愛「…もぅ」
何でもお見通し
そんな感じだった龍之介
膨れっ面になりながら愛は渋々
鞄から封筒を取り出し、それを龍之介に
渡した
中身はもちろん…
愛「お金、ありがとうございました」
龍之介「はい、確かに20万」
愛「…」
龍之介「どうしたの?」
愛「あ、っ…」
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