テキストサイズ

ペットではなく家族です。

第5章 アポロの場合



香織「うわぁ…やっぱり…」


携帯の着信履歴
1から100まで全て
赤沼からの着信で埋め尽くされていた

1分置き
1分も経たない内の着信
電話だけでなくメールも何十通何百通と
異常な数だった


香織「…怖い男」

アポロ「…」

香織「私なら大丈夫だよ」

アポロ「…」


ゲージの中から
心配そうに香織を見るアポロ
安心させるようにゲージから出してあげ
膝に乗せた


香織「大丈夫、アポロのママはこんな事
でめげたりしないから」

アポロ「…」

香織「でももし私が寂しい時は側にいて
ね」

アポロ「…」


返事する代わりに
うるうるの目で香織を見つめるアポロ
言葉は通じなかったが気持ちは
心は通じた


香織「ありがとう、アポロ」

アポロ「…」


その日は
アポロをゲージに戻さず
枕元に寝かせ同じベッドで眠った

狭い部屋だし隙間に隠れる事はないと
高を括っていたが…


香織「アポロ?アポロどこ?」


目を覚ますと隣にいるはずのアポロが
アポロの姿がなかった
隣には…


ストーリーメニュー

TOPTOPへ