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第21章 舞の魅力に

「 おい! お前 何やってんだ!」

開けられたドアの方を見ると そこには 鋭い眼光で 三島を睨む 梶原がいた。

「 はっ? お前こそ 誰なんだよ‼︎ 」

三島は キスを止めると ギョッとしたように 梶原を見る。

舞もまた 突然 ドアを開けた梶原に ビックした。

梶原は 舞と三島の間に 割って入ると 三島の腕を掴んで ギリギリと捻じ上げた。

「 ああっ! 痛っ!」 三島の顔が歪む。

「 俺は 隣に住んでる梶原と言う者だ。 さっき お前が 沢村さんの お宅に入って行ったのを見た。
家の前を 通ると お前の 奥さんに乱暴してる声がした。」

「 あ? 乱暴なんてしてないぞ! お前こそ 隣と言いながら なんで ドアを勝手に開けてるんだよ‼︎ 」

「 話を すり替えんな‼︎ この事は 沢村さんの旦那さんは知ってるのか? 言っていいのか? 」

凄みを効かせて 三島を脅す。

舞は 鋭く 怒りに満ちた梶原の目に プルプル震えながら 2人の会話を聞いていた。

三島は チッと舌打ちをし 舞の腕を離すと 床に落ちたファイルを拾い

「 じゃあ 舞ちゃん ファイル預かるよ…」

そう言うと そそくさと玄関から 出て行った。

舞は 恐怖と緊張の糸が切れ ヘナヘナと 玄関に座り込んだ。

梶原は まだ 怒りを含んだ目で 舞を睨むと 手首を引っ張り 舞を立たせた。

「 お前も だいたい 隙がありすぎなんだよ ‼︎ ‼︎ 」

そう 叫んだ。


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