テキストサイズ

視線

第23章 さようなら

それから 1週間ほど経ち 涼太が帰ってきた。

会社の方には 早めに九州の支店の方に引っ越せる旨を伝え 少しずつ引っ越しの準備に取り掛かる。

職場の方と 梨花の幼稚園には 転勤で引っ越すから 辞める話をした。

ただ この事は 周りに知られたくないので 内密にお願いした。

落ち着いた頃 舞は 梶原宅を訪れて 真弓に九州に引っ越す話をした。

真弓のその喜びようはなかった。

引き留めたりしないように 雄介には話してないし 近所にも言わない話をした。

雄介は 最近は全く 自宅に帰ってないようだった。

舞も 雄介からの連絡は 一切拒否していた。

噂によると 舞と最近会えないからなのか 家庭が面白くないからなのか 仕事も休みがちで パチンコや競馬などで 毎日を潰してるらしかった。

実は 舞にプレゼントしたネックレスや 旅行費なども 隼人の為の貯蓄に手を出して使っていたようだった。

自分と関わったせいで 雄介も変わってしまったし 梶原家が崩壊しかかっている。

やはり自分は 梶原の前から いなくなければならない。

しかし 時々 深夜眠れない時などは 梶原とのセックスを思い出し 疼いて仕方ない時もあった。

でもそれは 肉欲としてのものであり 愛情はない。

そう言い聞かせて 自分を慰め眠りについた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ