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第10章 一つに溶け合う

独身であれば こんなに激しい愛情で 接してくれれば嬉しい。

しかし 私達は 結婚している。 不倫関係だ。

離婚しない限り この付き合いに未来はない。

私も梶原さんも きっと離婚する気なんて 微塵もない。

それなら 絶対に今日の事 これからの事はバレてはいけない。

私は 梶原さんとは 深く関わるつもりはないが 彼の方が冷静さを忘れてしまってる。

メールや態度なんかで 簡単にバレるんじゃないかとヒヤヒヤする。
きっと 奥さんは 旦那さん大好きだから 変化に気づくはずだ。


帰りの車内でも 運転しながら 手を握って来たり 太ももを触る。

信号で止まれば 優しい笑顔を向けて 見つめて来る。

徐々に 梶原のペースにハマりそうで怖い。


舞は だいぶ離れた駅で 車を降ろさせてもらった。

メールするよ!と言い ギュッと抱きしめてから やっと手離してくれた。

帰りのバスの中で 今日の梶原との秘め事を思い出し 熱くなる。

あんなに 愛撫だけで狂わされたことはない。

凄かった… 舞も 梶原から 離れられないような気がしていた。

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