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大野さんのバカ

第4章 4

Satoshi side

何事もなく順調に終わったリハーサル

やっぱりマイクをもって
俺からの言葉を発信するのは
緊張が走ったけど

それでも仲間が周りにいてくれて
皆が支えてくれてる
それがわかるから

だから俺も笑っていられた


裏で筋トレしたりフリ確認したり仮眠とったり…

各自が好きなように過ごす中

「大野さん記者の皆さん来てますんでお願いします」

智「…はい」

立ち上がろうとした俺の手が
一瞬温かくなった

視線を落とせば和也が握っていて
ぎゅっと強く握ってから離れていった

それだけで勇気づけられる


集まった記者の前まで歩いていって

静かに俺の発言が待たれる中

深く頭を下げる

智「軽率な行動をとったことを反省しています,
申し訳ありませんでした」

いろんな質問が飛び交う
でもそれには答えず,決めたコトだけを伝える

智「写真の方は友人の1人です
同棲という事実も,お付き合いしているという
コトも一切ありません
今後はもう逢うコトも一切ございません
お騒がせしてすみませんでした」

最後にもう1度頭を下げて
その場を後にしようとしたときに聞こえた言葉

「これから始まるコンサートについて一言」

智「頑張ります」

大切な人と大切な仲間と
応援してくれるみんなと頑張るだけ

それだけ言って会場を後にした

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