制服の魔法
第10章 無いもの
廊下はいつもより長く感じて、心が折れそう…
一室のクローゼットを開けて、滑り落ちる
−−ドサッ
『あぅっ……うぅ…』
衝撃で、痺れるような痛みが流れる
自分の部屋に戻り、ベッドに寝た
この体勢が楽だな…
そうだ!唯に言わなきゃ
ポケットから携帯を取り出す
−−−プルルルルー
「もしもし?」
『唯…休むね』
思ってた以上に声が出ない
「どうしたのっ!?何かされた!?」
『ううん…違うよ』
私は平然を装った
「……………そう。何かあったら言うんだよ?一応、友達だし…」
その言葉に胸が熱くなる
やっぱ友達っていいな。
改めて感じた