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二宮side



抑えられなかった。

理性が崩れ始めてた。


…どうしても、
どうしても今欲しくて。

智が欲しくて。


「はぁっ、んん、…っ｣


さっきまで抵抗してたけど
今ではもう流されてる。

人通りが少なくはないところ。


そんなところも、
燃えるじゃん？

…俺、変態だ──…なんて
思いながらもやめらんなくて。


｢好き｣って気持ちが
抑えきれなくて溢れ出た。

｢好きだよ｣と言えば言うほど
気持ちに歯止めが利かなくて
もっと智を欲しがる俺の心。

貪欲で、醜い。



「や、ニノ、ここまで… 」

「…ん、わかった。」


嫌がる事はしたくないし。

俺は智のことを第一優先したい。


｢これでおしまいね、｣

「…んん、んっ、」

ちゅ、と音を立てて離れた唇。

「…帰ろ、」

「…ん、」


気付けば涙は止まっていた。