
甘く、苦く
第67章 大宮【just a little】
そう思ったら、胸がきゅうっと
締め付けられた。
…俺の知らないニノなんて
いないはず。
そう思いたいよ…
「んん、ぁ、」
「智、いい?」
声が蕩けるまで愛撫されて、
ゴムをつけてローションを纏った
ニノ自身が入ってくるのがわかった。
…ぁ、この瞬間好き。
一番ニノと繋がれてる
瞬間だと思うから。
…ね、ニノ?そう思うよね?
ニノの首に手を巻き付けて
ちゅっと短いキスを何回もする。
そうすると、ニノは俺の頬を
愛おしそうに撫でてくれることを
知っているから。
「はぁ、あ、ニノぉ…」
「智、気持ちいいね、」
息が切れてる。
そんなニノを見たら
また胸が締め付けられた。
…やだ。
やだよ。
全部全部、俺だけがいい。
俺だけが、いい───……
