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甘く、苦く

第16章 磁石【ウソつき】

翔さん、翔さん、翔さん、翔さん、翔さん…




仕事中、いつもはしないミスの連発で。

みんなに迷惑掛けた。


「ごめんなさい……」
「いいよ、大丈夫。
心配だもんね?ニノのせいじゃないよ。」

みんなだって、心配してる。

だけど、仕事を完璧にこなしている。



わたしは……



「ニノ……」

相葉さんがわたしを呼ぶ。



「なんですか…?」
「今日さ、翔ちゃんのとこ、行っておいで?」

それって…


「仕事、あるからいいです。」
「ほんとに?いいの??」

相葉さんがズイズイ迫ってくる。


「行かなくて、いいの?」
「いいって言ってるじゃないですか…!」


会いに行っても、翔さんは俺のモノにならないんだから。


「ほんとに?」
「……はぃ…」

相葉さんはふーん、と言ってリーダーたちのとこにいった。

「ニノ、お見舞い行かないってさ。
じゃ、ニノ、俺たちは行ってくるねー!」

は?うそ?!


「え?!ちょ、ちょっと!
みんなが行くならわたしも行きます!」

わたしたちは相葉さんの車に乗り込んだ。


「じゃ、しゅっぱつしんこー!」

楽しそうに相葉さんが笑ってる。






わたしは…翔さんに会う資格、あるのかな…


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