
甘く、苦く
第75章 櫻葉【ANSWER.】
それから数分後、
雅紀の息が荒くなったと思えば
先程よりも甘い声を上げる。
首筋に伝う汗が、
堪らなくエロい。
細い腰の線をなぞれば、
びくびくと腰を浮かせる。
「っん、ぁ、しょうちゃっ。」
「なにっ、雅紀…」
「すきっ、すきい…」
ぼろぼろと涙を零しながら、
切なそうな顔をする。
…そんな顔、するなよ…。
───余計、穢したくなる。
「俺も、好きだよっ…
雅紀が好きだっ…」
物心ついた時から、
ずっと。
本当にずっと。
女の誘いなんて、
全部無視してきた。
だって、雅紀がいたから。
「しょ、ちゃっ…おれもっ…」
「あーもう、泣くなって…」
穢したいだなんて、
思っていたはずなのに。
…俺すげー、優しく雅紀のこと
扱ってんじゃん。
…悪くない、か。
「…ふっぅ、も、だめっ…」
「ん、一緒に…な?」
雅紀のソレを扱き、
同時に腰の動きも速める。
お互い、小さく声を上げて
すぐに果てた。
