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甘く、苦く

第76章 末ズ【Please Kiss Me.】

二宮side



「でもできるだけ、傍にいたい。
でもそうすると、俺の嫌なところが
結構見えてきちゃうんだよね…」

「和がリーダーと話してると、
寂しくなったり…

翔くんをからかってると、
ズルいって思ったり…

…相葉くんに赤い顔しながら話しかけてると
ちょっと…ううん、結構ムッとしたり…」


でも、と頭上から声がする。


「和がリーダーと話してると
なんか嬉しくて、
翔くんをからかってると
優しいなって思ったりして…
相葉くんに赤い顔しながら話しかけてると
可愛いなって思ったり…

そんな風に、俺も優しい気持ちに
なれるときだってあるんだよ。」


…返事がないことをいいことに、
とりとめのない独白を続けやがって…

…なのに俺、
こんなにもドキドキしてる…

だって、好きだから。

わかってるけど、恥ずかしくなる。


面と向かって言えないことが
溢れ出しているのか、
潤くんの言葉は止まってくれない。

普段から溜め込んでいる想いが、
今溢れ出ているんだろうか。

「でもね…あれもこれも全部、
和とじゃなきゃ見つけられないんだよ…」


そう聞こえてきた瞬間、
自分が淡い想いを抱いてから初めて、
ちゃんと好きだと確信した。

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